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◆やなざわ亜紀 自民党議員団 代表質問 全文

こんにちは!やなざわ亜紀です。
今日で、平成29年第4回港区議会定例会が終わります!!

幹事長会、常任委員会、特別委員会、議会運営委員会を終えて、
今は、15:30からの本会議が始まるまで小休止。

この間に、
今定例会の初日に私が自民党議員団を代表して行った質問を全文UPします!!

答弁はいただいてから、また改めて。

今回は、
“人生100年時代を生きること、創ること”を念頭に作成しました。

30分以上の登壇でしたので、
文章としても長いですが、ぜひ読んでみてください。

やなざわ亜紀 港区議会議員

【平成29年第4回定例会 自民党議員団 代表質問 全文】

平成29年第4回港区議会定例会にあたり自民党議員団を代表して、武井区長・青木教育長に質問いたします。

 

人生100年時代へ―。
私たちは今、まさにその時代を迎えようとしています。いえ、もうスタートに立っていると言って良いでしょう。

 

ある研究によりますと、2007年に生まれた日本の子どもの50%が107歳まで生きるそうです。

国は、人生100年時代構想会議を進めておりますし、最近TV、書籍、企業等のCMでも「人生100年時代」、この言葉を見かけるようになりました。

ちなみに港区には、最新のデータ11月1日のもので、100歳以上の方が120人、最高齢は男性が106歳、女性は109歳の方がいらっしゃるそうです。
やはり人生100年時代は、スタートしていると言って良いですね。

想像してみてください。
自分の人生が、目の前の人の人生が100年あるかもしれないんです。

今、港区で生まれている子の半数は100年後も生きているんです。
私たち議員や行政の皆さんは、100年先の港区の都市という視点を誰もが真剣に持ちながら、目の前にいるお一人おひとりが100年の人生を歩むということを具体的に想像しながら、喫緊の課題を解決しつつ、政治を進めていく必要がある−−−。
これは、非常に難しいことだと思います。
しかしながらどこか夢もある感じがしませんか?

そう感じるのは、昨晩、
100年前の日本人の笑顔が、

今を生きる日本人の笑顔と何ら変わらないと思える映像を掘り出して来て―、
2010年生まれの娘の寝顔を眺めながら―、

100年後を想像していたからかもしれません。

過去から引き継いだ日本を、より進化させて、次の世代へ引き継いでいく。

我々が社会の課題に真剣に立ち向かい解決していく程、
100年後の日本人も今と同じ笑顔、いえ、もっと良い笑顔があるはずです。

 

目の前の人の笑顔を守るために、つくるために、われわれ自民党議員団は、日々勉強を重ねながら政治家としての信念を持ち、区民の皆様から寄せられる声や想いを区政へと届け続けて参ります。
1.そこでまずは、30万人都市に向けた区政運営について、伺います。

現在区は、港区基本計画の後期3年の見直しをしています。

港区の人口は、日本が高度経済成長期を迎えた昭和30年代後半から長期的な減少傾向にあり、昭和60年代から平成8(2006)年までにかけては、地価の高騰等を背景に急速に減少し、一時15万人を割り込むまでに至り、区は人口の減少傾向を改善するため、区民向け住宅の整備、民間の住宅供給の支援・誘導等といった政策を積極的に展開し、人口増加に向けた取組を推進してきたとあります。そして、こうした新たな住宅供給も奏功して、平成21(2009)年には4半世紀ぶりに20万人台を回復し、平成29(2017)2月には54年ぶりに25万人を超えました。
日本全体で少子高齢化による人口減少が叫ばれる中、港区の人口は、年少人口、生産年齢人口、老年人口のいずれも増加傾向にあります。特に年少人口の増加が顕著です。
そしてこれからも人口は増えて行く見込みであり、基本計画の最終計画年度である平成32年、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の年度には、約27万人に達します。そして、さらにその後も人口は増え続け、平成39年(2027)には30万人と成る見通しです。
区は後期基本計画(素案)の中で、「将来の人口の増減を正確に予測し、的確な政策を実行していくためには、人口動向を継続的に分析し、推計を行っていく必要があります」と人口に関しては締めくくっていますが、推計だけではなく、ある程度、区としての戦略的な視点が必要だと考えます。人口は行財政運営、まちづくりの根幹だと思うからです。
武井区長は、人口推計を踏まえ、来るべき30万人都市に向けて、行政需要に応えるべく、歳入・歳出面から、様々な備えをお考えのことと思いますが、どのような区政運営を行うのか、お考えを伺います。

 

 

2.

人口が増えるということは、日本全体にとっては良いことですが、今お住まいの方は、行政サービスは足りるのか、私たちのまちは守られるのか、など、不安を抱かれる場合もあります。量・質、ともに、高いサービスを提供し続けられるよう歳入をしっかりと確保しなければなりません。

区の歳入の根幹を成す特別区民税収入は、区の人口増やアベノミクスによる景気の回復による雇用・所得の改善などにより、現行の基本計画の財政計画を上回り堅調に推移しています。また各財政指標も良好な数値を示すなど、区の財政状況は、健全な状況にあります。

しかしながら、特別区民税収入は、景気の動向や国の税制改正、東日本大震災のような突発的かつ大きな自然災害などの影響を受けやすく大変不安定な側面がある他、今後も続く人口増や時代に伴う待機児童解消に向けた保育、子供達が豊かに育む教育、高齢者が安心して暮らし続けられる施設、そして東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた施策の本格化などにより、ハード・ソフト両面での大幅な財政需要、支出が予想されます。

区は、区民の誰もが将来にわたって安全・安心を感じながら暮らし続けられるよう、歳入の確保、積極的な自主財源を確保する必要があるのです。
そのような中、近年のふるさと納税による区の減収は看過できないものとなっておりました。

そこで港区版ふるさと納税についてお伺いします。
ふるさと納税が歳入に影響を及ぼした額(減収分)は、平成26年度、平成27年度までは数億円であったものの、平成28年度には約15億6000万円と飛躍的に拡大しており、平成29年度もさらに1.5倍程度の拡大の23億7000万円分が他の自治体へいきました。
一方港区への寄付額は13万円でした。

かねてより、ふるさと納税に対しては、住民税が税額控除される点など疑問点もありますが、自分の支払っている税金の使い道を自分の意思で選べる点、そして地方を応援できる点において良いと考え、港区でもしくみを導入すべきではと述べてきましたので、このたび、港区版ふるさと納税制度が開始されることを嬉しく思いますし、ワクワクします。

区は、これから寄付者が自らの意思で、寄付の使い途を指定することができるよう、寄付充当事業を抽出していくそうですが、その抽出方法は、①区の持つ貴重な資源(観光、景観、自然など)を活用し、寄付による成果が実感できる事業 ②区のみならず、多様な活動主体と連携・協力し、誰もが参画と恊働に寄与することができる事業、③寄付により本来区が実施すべき事業に付加価値を与えることが出来る事業、④寄付により事業を推進することで区を誇りに思える事業、以上4つの考え方のいずれかの項目に該当する事業を対象とすることと聞いています。

そこで

  • 現在、いくつぐらいの事業を予定しているのか、どのような事業名が候補として上がっているのか、またどういった過程で事業を決定していくのか等、詳しくお聞かせください。

 

  • あわせて、より区民の区政への関心が高まるように、「こういった事業があれば寄附したい」という区民発の事業アイディアを募り、将来的にふるさと納税事業の中に、区民アイディア枠を設けるなどの仕組みを考えてみてはいかがでしょうか?区民の参画と恊働の意識がより高まるのではないでしょうか。ご見解をお聞かせください。

 

  • ふるさと納税を通じて地域貢献を実感できる仕組みについてもお伺いします。

以前、予算特別委員会で「区民の皆さんが納税に留まらず、寄付等を通じて地域に愛着を持つ機会や、地域貢献をしていることが実感できる仕組みの構築について検討を進めている」とのお答えをいただきました。

来年開始する港区版ふるさと納税を通じて、寄付した方が地域貢献を実感できる仕組みについて、具体的にどのようなことをされるのかお聞かせください。

 

 

港区には、今後も、特別区民税収入の動向に留意しつつ、全庁を挙げて将来課題を先取りする積極的・戦略的な行財政運営に努めて頂きたく思います。
とりわけ、待機児童問題に関しては、港区の人口推計で、明らかに年少人口の増加が顕著であること、保育需要は毎年2〜3%は上がっていること、更に高まっていく女性の就業率を考えても、保育園の定員数は、圧倒的に足らないと思います。今も、将来も不足している、このように不足が続く需要に対する環境整備は、後期3年分を初年度で一気に進めていただきたいです。

 

  • 子ども・子育て支援について伺って参ります。

 

  • まず待機児童解消について、です。

 

区長は、本年4月以降、平成30年度に向けて、保育定員1,000人拡大という待機児童解消緊急対策を実施しておられます。今年度は、保育園整備に係る補正予算を、毎定例会において重点的に措置し、待機児童の解消に積極的に取り組んでこられました。

今年度に入って、保育園整備の新たな取り組みとして、民間の土地・建物所有者から物件を公募し、民間の保育事業者とのマッチングを実施されており、これによる定員拡大の成果も出ていると伺っています。また、未利用の都有地を区が借り受け、低廉な価格で事業者に貸し付け保育所を整備する福祉インフラ整備事業も活用しての定員拡大も予定されるなど、平成30年度も引き続き全力で取り組んでいただけると思っています。
しかし平成30年の予算編成方針は、平成29年度の予算には重点施策の柱として書かれていた「待機児童ゼロ」という言葉が消えてしまいました。文字として無いだけのこととはいえ、少し残念です。もちろん今も述べてきましたが、取組んでいただいていることは十分にわかっています。

そこで、

待機児童緊急対策の進捗状況と、今後の定員拡大に向けての決意についてお伺いします。

 

(2)(仮称)港区子ども家庭総合支援センターについて

港区は(仮称)港区子ども家庭総合支援センターの設立の準備をしています。 児童相談所、一時保護所、母子生活支援施設も併設される非常に特徴的な施設です。 今まで港区が区民と向き合い、基礎自治体として積み重ねてきたことを活用し、区民と直接対峙してきた港区のきめの細かい姿勢を引き継ぐ、港区子ども家庭総合支援センターを設立することに意義があると思います。
基礎自治体である港区だからこそできる利点、意義をどのように考えてこの施設を設立するのか 行政の中の横断的関係の構築、関係機関との切れ目のない連携、子供の時間軸的にも切れ目のない支援をどのようにこの施設で果たしていくのか、区長の考えをお伺いします。

施設の愛称なんかも設けて、子ども、親、親子に寄り添った、センターになって欲しいと思います。

 

 

  • 続いて、基礎学力を定着させる教育についてお伺いします。

 

先週11/21に経済協力開発機構(OECD)が発表した世界の15歳を対象にした国際学力調査の「他人と協力して問題を解決する能力」の結果ですが、日本は2位でした。課題解決能力に重点を置く近年の教育現場の取り組みや、グループ活動が多く協調性を重視する日本流教育が好成績につながったようだと文部科学省からのコメントなどが日本経済新聞に掲載されておりました。わかる気がする・・・と思いました。例えば、先日白金小学校の音楽集会に行き、児童たちのあまりにもの素晴らしいが合唱や合奏に大変感動しましたが、大事なのは授業等でクラスの仲間と四苦八苦しながらも取組み、皆で本番を終えたという、この過程だったのだと思います。港区立の小・中学校では、こうした集団で、何かを成し遂げて行く取組みは非常に多くあり、活性化しているなと感じています。私は、どちらかというと個性というよりも協調性を重んじる日本の教育に対して、もう少し変わっても良いのになーと感じる部分もあるのですが、「他者とチームを組んで成果を出す」という点においては、他国より成果を出すのかもしれないな、社会で生きて行く上でもとても重要なことだな、と思っていた頃の、この発表でした。
この学習到達度調査(PISA)ですが、3年に1度実施され、他の分野の結果は昨年に公表されているのですが、日本は全参加国中、科学的応用力2位、数学的応用力5位、読解力8位です。OECDのアンドレアス・シュライヒャー教育・スキル局長は「個別の学力とソーシャルスキルで全く異なる傾向を示す国もあり、非常に興味深い。日本の生徒たちは学力も優れているが、ソーシャルスキルはさらに高い」と述べています。

ここまでは良いことなんです。

ここからが課題、質問へと入っていくのですが、

1位はどの項目も全部シンガポール。シンガポールは公教育にものすごい税金を投与しています。人こそ資源であるとし、教育費は国家予算の約20%。国防費に次ぐ2位ですね。国家予算の2割を使っているというのは、日本の割合の2倍はあるといえます。

また、OECDの資料をいろいろみていると、教育支出の対GDP比(公費負担及び私費負担の合計)、日本はOECDの平均よりは若干低いです。
さらに問題なのは、その合計額の内訳をみると、日本は家計の負担の合計が他国より明らかに多いです。

つまり、日本は、国民全体としては教育のために国際比較で平均程度の支出をしているのですが、その多くは家計などの私費負担によって支えられています。
ここで言っている「私費負担」とは,授業料など正規の教育機関に対する私費負担のみで、日本ではそれ以外にも、習いごとや塾など、学校外教育費としての支出も相当あるわけです。そうして、結果的に国際的に高い学力を持っているのです。こうなってくると、経済状況が、子どもの教育格差にもろに比例するようになります。

そりゃ、日本で子どもの貧困が問題になるわけです。

全体では、以前より少し改善されたとはいえ、未だに7人に1人の子どもが貧困状態にあります。ひとり親家庭の貧困率はOECD加盟34カ国中1番高く、50.8%、つまり2人に1人の子どもが貧困状態です。
あるデータによりますと、母子家庭の平均就労年収が181万円に対し、一般家庭は626万。

小学校6年生の正答率を比較すると、国語の正答率は母子家庭の子、53%に対し、一般家庭の子は64、8%。算数の正答率は母子家庭の子、67.2%に対し一般家庭の子は80.1%という、これだけの差が開いているという驚愕のデータがあります。

今、こうした貧困家庭の子どもの学習に遅れや差が出ないよう、放課後等にNPOなどによる学習の支援がされています。私も必要性を訴えて来ましたし、こういった取組は絶対に必要ですが、そもそも学校内での教育においては取組めないのでしょうか。
例えば、フィンランドでは、義務教育を、生きる上での社会保障として位置付け、各学習の到達に至らない場合、留年の制度を活用するほか、放課後に補習の時間を確保するなど、学力定着に力を入れています。学校を出た時に生きて行ける力を身につけて欲しいと語っている先生のインタビューを見た事があります。

一方、日本では、学習指導要領に各学年で習得する学習内容が定められており、教員はそれに基づき授業を実施し、子どもたち一人一人に学力を身に付けさせています。ただし、極端にいえば、かけ算や割り算ができなくても、漢字の読み書きができなくても進級も卒業もすることができます。この場合、高校への進学や就職、社会人になってからの経済力に影響が出てしまう場合が多いことは必然です。

国による環境や文化の違いもあるので、一概にどちらが良いとは言えませんが、

これからの社会を生き抜くためには、どの子どもにも、基礎学力を身に付けさせる必要があると思います。

そこで、質問です。基礎学力を定着させることについて教育長のお考えを伺います。

 

 

 

 

 

  • 女性の活躍について

ご存知でしょうか?

今月11月2日、スイスの「世界経済フォーラム」が2017年版「男女格差報告」を発表しました。日本は、調査対象となった144か国中114位で、前年より順位を3つ下げ、主要7か国(G7)では昨年に続き最下位です。
これだけ安倍総理が女性の活躍を打ち出しているのに、
「また順位下がったの!?」と。正直「すごく上がっているだろうなぁ!」という期待もありませんでしたけど、さらに下げて過去最低って・・・。ある種のショックを受けました。ですが私ががっかりしてはいけないとも思いました。

だって、114位の国を、自民党議員としても、母親として娘に渡すわけにはいかないでしょ。

私は議員になる前は、資生堂にいて、女性が性別に関係なく能力を発揮していけることがほとんど当たり前の環境にいたんです。そんな背景を持つ、そして自ら女性で、女の子を持つ母親、そしてシングルマザーで、議員で、なんか私がこの日本の男女格差を変えていく人にならないといけないなぁなんて思い始めました。もう、なるしかないです。ということで、今日からフェミニストとして生きます。今日、公言したいと思いますので、今は未熟ですが応援してください。

 

(1)国際的な視点で事業を実施していくことについて

国際連合が全会一致で採択した「持続可能な開発目標」、いわゆる「SDGs(エスディージーズ)」は、誰も置き去りにしないことを宣言し、17の目標をかかげました。目標5では「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る」ことを明記し、女性の参画の拡大、女性の経済的エンパワーメントの強化などに優先的に取り組む姿勢を示しています。

これを推進する国連機関のUN Womenの日本事務所は、文京区の文京シビックセンターにあり、アジア地域で唯一のリエゾンオフィスとして、女性の活躍を様々な形で支援しています。

先ほど申しましたように、今月発表された「世界経済フォーラム」2017年版「男女格差報告」で日本は、144か国中114位。

上位10か国の顔ぶれは順位に変動があるものの昨年と同じで、首位は9年連続でアイスランドでした。アイスランドは、女性の政治への参画が際立つとともに、男性の育児休業の取得も高いことが評価されています。アジアのトップはフィリピンで、10位に入りました。

来日された世界銀行CEOのクリスタリナ・ゲオルギエバ氏が、「組織に女性が増えれば視野が広がり、より良い決断を下せる。今日では、誰もがジェンダー平等に経済的合理性もあると理解している。女性に力を与えるべきだ。」と発言されているとおり、男女平等の実現は、女性だけでなく社会全体にとって有益であり、社会をより良くするため、女性の活躍が必要不可欠なものだと私も感じています。

さて、港区では、男女平等参画行動計画を策定し、男女平等参画センターを中心に、年間を通じて、女性の活躍に関する様々な事業を展開し、好評を博しています。こうした取組をさらに充実したものとし、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、国際都市として港区が発展していくためには、国連や女性活躍の先進国での取組から学びながら、国際的な視点で事業を実施していくことが有効ではないかと考えますが、区長のご見解をうかがいます。

 

(2)男性職員の育児休業取得促進について

平成27年8月に制定された「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」いわゆる「女性活躍推進法」では、豊かで活力ある社会を実現するため自らの意思によって職業生活を営み、又は営もうとする女性の個性と能力が十分に発揮されることが、一層重要であるとしています。

この法律の意図、趣旨は、よく理解できるますが、国、地方自治体、民間を問わず「女性活躍推進」という言葉が一人歩きしている側面もあると思います。

女性を活躍するためやることは、「女性を係長や管理職に登用させる」ことだけでなく、男性も含めたワーク・ライフ・バランスの見直しや女性本人の意思に基づいた働き方ができるような幅広い取組が必要だと考えます。

具体的に言うと、家事労働や育児・介護を女性に任せたままでは、女性が活躍し、係長や管理職の仕事をこなすことは、現実的に難しいのではないかと思います。

今や就労している母親は64%と10年前比で11%ポイント増加し、末の子が高校生になると76%の母親が就労しています。しかし、日本では「男は仕事、女性は家事・育児」という性別役割分業の意識がまだ強く、女性の労働化ほど男性の家事・育児分担は進んでおらず、総務省の「社会生活基本調査」によると、6歳未満児のいる世帯について、1日の家事・育児関連時間をみると、

夫は1時間36分である一方、妻は5時間43分となっています。

女性は、家事をして、育児をして仕事をして、もう頑張っています。さらに、固定観念の女性らしさとか求められたりする場合もあります。これ以上頑張れって無理。サポートしてくれる人が必要なんです。家族・地域の方、民間や行政からの支援も必要です。女性活躍推進法は、頑張っている女性を、さらに頑張らせるものではなく、女性を周りが応援するものでなければならないんです。

港区においても、優秀な女性職員が日々の家事や育児に忙殺され、女性職員が能力を十分に発揮できていない現状があると聞いています。このことは、区政にとって損失であるとも思います。女性ならではの視点で、子育てや教育、介護といった身近な行政課題を解決していけば、さらなる区民福祉の増進につながるのではないでしょうか。

先ほど男女格差報告で1位と述べたアイスランドは女性の政治参画や男性の育児休業取得も高いことが評価されたということで、ここでは、男性職員の育児休業取得促進についてお伺いします。

29年11月現在、区の男性職員の育児休業取得率は、36%であり、ワーク・ライフ・バランス推進プランの目標である15%は達成していると聞いておりますが、さらに育児休業取得を促進し、男女が相互に協力して職場と家庭で役割を果たすことができるよう取り組む必要があると考えますが、区長の考えをお伺いします。

港区が、女性応援ナンバー1の自治体として発展して頂けるよう、今後も声を上げていきたいと思います。

 

  • 文化芸術振興による観光施策について

世界の都市総合力ランキングなどにおいて、日本は総合力では3位ですが、「文化」は4位。文化の1位は、総合力でも1位のロンドン、2位はニューヨーク、3位はパリです。これらの都市は、あちらこちらに大小様々な、音楽ホール、劇場、博物館、美術館などがあり、市民や訪れる方が気軽に様々な文化に触れる機会が多くあるように思います。一方、日本には、文化の中身において、決して他の国に劣ることのない古来よりの歴史、様々な伝統文化や芸術が息づいています。またさらに、港区には、81か国もの大使館があり、約2万人の外国人が住まう国際性豊かなまちで、政策として国際文化交流の取組も進めていただきました。そのような土台のある港区で、区民や港区を訪れる人が、さらに日本や海外の文化に触れる機会を増やすことは、例えば、感動や感激であったり、気付きや学びを得たり、ゆっくりできたりすることだけでも、人生100年時代を心豊かに過ごすために大きな役割を担うことになるはずです。

 

(1)(仮称)文化芸術ホールについて

歴史資料館もそうですが、ようやく備わる文化芸術ホールは成熟都市の証しです。どの都市にも音楽ホール、劇場、博物館があるヨーロッパの劇場等には、高い意識を持った芸術監督がいます。日本においても数は少ないものの、志を高く持ち、質の悪いホールとならないように芸術監督を置いている公立の施設が存在しています。例えば、世田谷パブリックシアターの野村萬斎さん、神奈川芸術劇場の宮本亜門さん、またお亡くなりになりましたが蜷川幸雄(にながわゆきお)さんは、彩(さい)の国さいたま芸術劇場の芸術監督で、今もその功績は「蜷川レガシー」として継承し発展させていると聞きます。港区の(仮称)文化芸術ホールについても芸術監督を置いていただきたいと思います。そして、立地も国内外から訪れやすい浜松町にあることから、港区民はもちろん、国内外の方からも愛されるホールになって欲しいと願います。

そこで質問ですが、(仮称)文化芸術ホールの準備・検討事項の現状と区長のホールへの想いを伺います。

 

 

  • 歴史的資源を活用した観光施策について

今年は大政奉還150周年、来年は明治維新150周年を迎える今年 度において、TV、雑誌、書籍等、幕末ものが非常に多いなと感じます。来年の大河ドラマも西郷隆盛を主人公としたものです。西郷隆盛は薩摩藩。この港区には薩摩藩の上・下屋敷もあり、何といっても、西郷隆盛と勝海舟らが江戸城明け渡しの会談をした地であります。その他、徳川家の菩提寺のある増上寺、愛宕山、幕末に関する史跡をあげれば港区はキリがありません。
幕末は、これから日本はどうなるのか、日本をどうしたいのかと誰もが一度は真剣に考えた時代でしょう。
港区民は、これらをより深く知るだけでなく実際の地として味わえることで郷土への愛着心が沸くでしょうし、港区以外から訪れた方にとっても、日本人としてのアイデンティティーが育まれることでしょう。海外の方にとっては、港区は文化芸術も経済も進んでいる上に歴史への造詣も深く大変興味深いと驚かれるでしょう。
これらを活かし、どのように観光施策に活かしていくのかお聞かせください。

 

  • 東京国際映画祭について

私が議員になったばかりの頃、東京国際映画祭は、カンヌ、ベネチア、ベルリン、の世界3大映画祭に肩を並べることを目指していると、明確にうたっていました。この3大映画祭など世界の映画の祭典を支援する映画製作者の国際組織「国際映画製作者連盟(FIAPF)」の公認を得た日本で唯一の映画祭で、映画が好きな私としても、ものすごく世界的なイベントがこの港区であるんだなと思ったものです。私は、ハリウッド、カンヌ、ベネチアを訪れたことがあるのですが、どこもまちぐるみで映画祭を盛り上げており、そのことが功を奏して、映画ファンのみならず、世界中から観光客を呼び込み、まちの、都市の経済の活性化にもつなげています。

それら都市に比べると、港区は盛り上がりが少ないのではないかと感じて、区で取組めることはないかと、これまで様々質問もして参りましたが、今では、港区は主体的取組を開始し5地区で特色ある上映会を開催するなど取組んでいただき、区民の皆さんからも好評を得、嬉しく思っています。一方、今年で30周年を迎えた東京国際映画祭そのものは、国内外の知名度も低いし、最近では、釜山国際映画祭のほうが存在感を示すようになったとの声もあります。3大国際映画祭に肩を並べることを目指すなどとは大々的に聞かなくなったように感じます。

とはいいましても、このように毎年開催される国際的なイベントは全国的に稀であり、港区を通じて、日本と海外が交流し、国内外へ文化の発信ができる絶好の場ではあります。
また先ほども申しましたように、映画祭で有名な都市は、映画を通して観光客を呼び込み、まちの経済の活性化につなげています。

このことから、港区は港区で、映画祭を活用しながら、街中を盛り上げて行くべきだと思うのです。

そこで区長の映画祭を活用した文化芸術発信や消費誘導の戦略を伺います。

 

港区は、こうして国際的な文化芸術振興とその交流を通じて、国際平和の実現を広く世界に訴え、貢献していくべきだと考えます。

さて、国際平和、平和の祭典でもある、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会まで1000日です!!
ハード・ソフト両面での取組が本格化しています。成熟国家である日本において、パラリンピックが成功してこそ、東京2020大会の成功だと世界が注目しています。

 

  • そこで、障害者のスポーツ活動への参加促進と普及啓発についてお伺いしたいのですが、
    東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を踏まえ、教育委員会では、障害者スポーツの普及に取り組んでいることと思います。障害の有無に関係なく、誰もが共にスポーツに親しみ、参加できることが、真の共生社会の実現につながるものと考えます。

 教育委員会では、障害者のスポーツ活動への参加の促進と普及・啓発に向けて、どのような取組を行っていくのか、教育長の考えをお尋ねします。

 

 

 

 

 

 

東京2020大会を起爆剤として、
区民のスポーツ振興、文化芸術振興、観光振興や、ユニバーサルデザインをふまえたバリアフリーの推進、また、ボランティアなど自身が主体的に参加することで自分も社会の一員であると実感する機会が増えることなどを通じて、オリンピック憲章がうたう、有形・無形のレガシーをしっかりと次世代に引き継いでいく−−−−!

 

このことは、人生100年時代のスタートを、まさに今走り出した、私たちの使命ではないでしょうか。

 

力が入ります!

 

以上で質問を終わります。