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◆子どもの貧困対策シリーズ 地方議員である私がこれまで感じてきたこと

皆さんは、日本の17歳以下の子どもの約6人に1人が、貧困状態にあるとご存知でしたか?

その数、約300万人あまり。特に深刻なのが母子家庭などの「ひとり親世帯」の子どもで、貧困率は54.6%。ひとり親世帯の子どもの2人に1人以上が貧困状態であり、OECD加盟国の中でも最悪の水準です。

 

私が、日本の子どもの貧困に着目しだしたのは2012年、港区の委員会の視察で、生活保護世帯の支援を学ぶために釧路を訪れたことがきっかけでした。釧路は生活保護世帯の母子家庭が多く、その際に訪れた子どものための施設で、そこを利用している子どもが「ここに来れば、僕はご飯が食べられる」と言って通って来ていたのです。戦後70年(当時はまだ70年ではありませんでしたが)、先進国、経済大国と言われている日本です。私は思わず「ここは日本なのかな」と衝撃を受けました。しかも、ひとり親世帯の子どもは、精神面や経済面で不安定な状況に置かれていることにより、学習や進学の意欲が低下し、実際に貧困の連鎖が発生しているような現状で、問題は深刻だと感じました。

 

貧困は、子どもたちの生活や成長に様々な影響を及ぼしています。

子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、また貧困が世帯を超えて連鎖することのないよう、必要な環境整備、教育の機会均等を図っていくことが極めて重要です。しかし―。

 

国では、昨年1月に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が施行され、8月には「子どもの貧困対策に関する大綱」も策定されましたが、もどかしいと感じるところは多々あります。例えば政治面だけでみたとしても、「国こそが!」「いやいや地方自治体が!」と言い合いになっていたり、言い合いにもなっていなかったり・・・。両方動かないとどうしようもないにも関わらず、動きが鈍い。この鈍さはやはり、よく言われていることですが、日本における子どもの貧困は周りから見えにくく、例えば、万引き、不登校、イジメ、虐待、最悪な場合は、自殺や殺人、例えば、川崎・中1男子殺害事件など、子どもが死に至る最悪なケースになって世間にでるまで、周りから気付かれにくく、把握が難しいという問題があるからだと思います。

 

しかし、港区内においても、私自身、地域に身近な地方の議員として、子育て世帯、特に母子家庭の心配事や相談事に直接関わっているうちに、子どもに関する問題の1つ1つの背景に、子どもの貧困が潜んでいると感じる場合が多くなってきました。(日本一豊かな自治体と言われる「港区でも貧困がある」「港区だからこそある」、両方のことが言えると思います。)そして、私や区が受ける相談は氷山の一角で、まだまだ知られてないケースが本当に多くあるのだろうと思うようになりました。だからこそ声を聞く、実態を把握していくことが、まずは何よりも重要です。シングルマザーの会「ブルーバード」を始めようと思ったのもそういった理由からです。

 

また、これまでの私生活と議員としての活動を通して思うことは、支援や対策は、表面的なものだけではなく、行政の縦割だけの支援もダメで、縦横斜めに、よりぐっとぐっと入り込まなくてはならないということです。(例えば、困窮家庭にある家庭が支援を受けていたとしても、その管轄が、教育委員会と福祉課に分かれており、個人情報の関係で、課の横のつながりがしにくい、もしくは、ほぼ無いために、その家庭の本当の困窮度がわかっていない、つまりパッケージ化されている支援がない―等々の課題があります。)

また、日々必死で生きている、もしくはやり過ごそうとしている家族、どこか傷を抱えている家族―、それぞれあるかと思いますが、そもそも支援を求めるための情報も完全に不足しています。情報を集める時間もないし、役所に行く時間もない。また、仮に家庭に訪れてきたとしても、社会からの心ない一言、何気ない一言に傷ついてきた分、自分たちが「しんどい」「つらい」など、信頼関係のない他者には、なかなか言えることではありません。また物心ついた子どもは、お母さんが頑張っていることを知っているので、お母さんを悪者にしたくない一心で周りに本当のことをなかなか言えなかったりします。

私にはこれらの気持ちがよくわかります。

私は、私自身ひとり親であり、一人一人の声を聞いて生活の改善のにつなげていける立場(=議員)でもあるので、この子どもの貧困問題の解決は、今の私の使命なのではないかと思っています。

 

 

私が行いたいことは、親の支援ももちろんなのですが、何よりも子どもです。
子どもへの支援、特に私は子どもへの教育が重要だと思っています。

さて、写真は、先週、ひとり親家庭など経済的に苦しい家庭の子ども達の学習支援をされているNPO法人キッズドアを視察させていただいた時のもの。

キッズドア代表の渡辺由美子さんジャーナリストの堀潤さんと。

やなざわ亜紀 港区議会議員

この時は、一大プロジェクトのための取材ということで、私はできるだけ邪魔にならないように視察させていただいたのですが(後にFB等でシェアします。)
小さい頃から教育支援の重要性を感じてきたこと(小さい頃から感じているのはアフリカなどの絶対的貧困の方ですが)、また、キッズドアさんの話は、子どもの貧困問題を番組や著書などでよく取り上げているNHKの新井直之さんから聞いていたこと、私自身、今年6月の議会で、国がひとり親家庭への支援として創設している学習支援ボランティア事業についての質問をしたばかりだったので、とてもありがたかった上に、新たな3つの大きな気付き(少子化における日本だからこそ←渡辺さんから、世界的に注目されていること←堀さんから、日本における義務教育について←私自身の気付き)、があり、非常に有意義な時間でした。(いずれ記します)

翌日は、感じたことを「さっそく今作っている自民党の予算要望にも入れよう!」と思い立ちスケジュールを変更して港区議会へ行くと、いつもと違う光景が飛び込んできました!!

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「あっ―!」

先週末の みなと区民祭りの港区議会ブースにおいて初めて行われた取り組みで、子どもたちが“子ども議員”となって、一生懸命、黄色の星の画用紙に書いてくれた公約が貼り出されていたのでした。

「子どもの笑顔いっぱいあふれる港区になりますように―」

七夕の願い事のように書いてくれているのもある。

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(確かに、イベントの際にも「これに書いたら、ママが叶えてくれるかもしれないよ」なんて周りの人に言われながら娘は書いていました。)

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区議会棟、本庁舎中、展示されている黄色の星に書かれた、子どもたちの想いや願いが私に降り注いでくる―。

 

「うんうん、そうだよね。」

そのために私は、議員になった。

私は、子どもたちの笑顔のために頑張るんだ。

そして、頑張れば頑張るほど、この願いを少しでも叶えることができるんだ。

「よし、頑張ろう」と。

 

 

そして議会棟に入り、自民党内で、昨日あったこと、感じたこと、やるべきことはこういうことではないかと、一生懸命話しているうちに、政調会長や副幹事長からも、賛成の声や、それはこうした方がいいのでは?という声、私になかった新しい視点も入り、どんどんどんどん良いものになっていく―。素直に嬉しいし、仲間を心強く思いました。

 

今年の8月、港区には「子どもの貧困対策検討専門部会」が設置されたばかりです。
まだまだこれから。でもきっとできる。もっとできる。

 

知ること、議論すること、行動すること、全てはそこから始まるのだと思います。

 

いつもたくさんの気付きを与えてくれて、教えてくれて、助けてくださる皆さんへ。

ありがとう。

一緒にがんばりましょう^^

港区議会議員 やなざわ亜紀